シミ

「ずっと見てるから」 俺のことをストーキングしてきた女が警察に捕まった時最後に俺に向かって言った台詞は一年経っても俺の脳裏に刻まれている。人は人を忘れるとき“声”から忘れていくらしいが今もその女の声を俺は忘れることが出来ない。 「これで荷物整理は終わりだな。」 俺はストーカー女の事を忘れるためにコツコツ貯めていたお金で新しいアパートに越して来た。もう一年前の話だがいまだにつけられている気がしてならなかったのだ。 あれ?こんなとこにシミが出来てる。 ふと、壁に手を当てる。小さいシミで下調べの時に気づかなかったのだ。 まぁ、いいか。と俺は畳にひっくり返った。もう不安で眠れないとか帰り道後ろを気にすることがなくなるのだ。ゆっくり深呼吸をし、眠りについた。 目を覚ますと、朝になっていた。職が無い、俺は二度寝をしようと寝返りをした時昨日見つけたシミがチラッと見えた。 あれ?シミがデカくなってる?
みたらし
みたらし
趣味です。誤字、脱字、意味不明な箇所もあると思いますが温かい目で見てやってください。