第10話「Wデイトはショッピング・モールで〜その後」
「それで、ハナはヒロのことが好きなの?」
えっ?と僕は康二の突然の質問に、思わず手に掴んでいたソフトアイスクリームを落っことしそうになる。おっととと、と慌ててその曲がりくねった先端を口先で受け止める。生乳の濃厚な甘美が口の中いっぱいに広がる。ワンダーファームというアイスクリームショップでさっき買ったもので、ちなみに当店の一番人気は、生チョコレートを使用した、モカ・ショコラというレギュラーメニューだった。
僕と康二は、トイレへと用を足しに行ったヒロとノリちゃんを待つ間、通路の中程にある円形の植物を囲んだベンチに座っていた。
「なんで急にそんなこと聞くの?」
僕が尋ねる。
「別に、なんでって言うこともないけど、ただ気になったからさ。それとも、聞いちゃダメだった?」
彼は少し、質問が悪かったかな、というように言う。その康二は、僕の目には以前の彼とは少し違って見えた。
「ううん、別に、そんなことないよ」
僕は半分ほどになったソフトクリームの山の残りを頬張る。
「そんなことはないんだけど……」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/2/25 14:42
阿部野ケイスケ
小説はジャンル問わず好きです。趣味は雑多系の猫好きリリッカー(=・ω・`)