海豹

わたしの妻はアザラシに似ている。一見失礼極まりないと思う人や妻をディスっていると思う人もいるかもしれない。だが、自分ではかなり妻を溺愛しているほうだと思う。ではなぜアザラシに似ていると思うのか。それは読みながら想像してくれるとわかると思う。 わたしはアザラシが好きだ。あのなんとも言えないもちっとしたフォルムと可愛らしい顔つき。それを巧みに使いこなす愛嬌や憎めない程度の腹が立つ表情を持っていながら、肉食動物であるというギャップも兼ね備えている。そんなところが愛らしいと思う。 妻とは25歳の時に結婚して、もう35年が経った。この35年間は長いようで短かった気がする。いつまで経っても愛らしくて仕方の無い妻を見ているとすぐに年月など去ってしまう。もちろん時には言い合ったり泣かせてしまうこともあったが、離婚の文字が頭に浮かんだことは一度もない。それほど彼女を愛しているのは今読んでいる人にも理解してもらえるだろうか。 かなり面倒臭いことを言うと、どれだけ理解して欲しくても彼女を実際に見て確かめて貰うのは話が違う。この年齢で不特定多数の人に嫉妬するなんて言うのは醜い話だというのは承知の上だ。
はの
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塵と海月。 多分恋愛系ばっか書いてる人 開始 2023/09/13