マーマン

マーマン
僕には好きな人がいる。 海のどんな綺麗なマーメイドたちよりもずっと綺麗で美しい人。  彼女はいつも夜になると海辺にきて歌を歌う。その歌声はどこか儚げで幻想的で聴き入ってしまう。  彼女は見た目や歌声だけではなく心まで美しい。人間とは違う異形の僕を恐れることなく受け入れてくれた。  僕の長い髪も人魚の尻尾も綺麗だと言ってくれた。  昔話では人間に恋をした人魚姫が人間になり失恋をして泡になったという悲しい話がある。 僕はその逆をしようと計画を企てた。 僕が人間になるのではなく彼女を人魚にしてしまえばいい。 海の魔女に人間を人魚にする飲み薬を貰った。 彼女が褒めてくれた長い髪と引き換えに。
ちみ
ちみ
文章を書く練習。