フレイル=サモン〈CLⅥ〉
サウラ国領土〈ジェノバ中央都市・護衛隊訓練場〉
ガタイの良いグラストの肩に腕を回し、よろけつつもなんとかに立ち上がる。フレイルは放心状態のまま、虚な瞳をきょろきょろと動かした。
「フレイルくん!」
アンは棒のように突っ立っていたが、はっと我に返ったようにこちらへ跳んできた。誰も咎めなかったものの、以前交わした「仕事中はフレイルくんの事を“フレイル”と呼ぶ」という約束はすっかり忘れているらしい。
「怪我は無い?。まだ痛んだりする?」
「ううん。もう…大丈夫。ありがとう」
フレイルはグラストの肩から手を退けた。彼の方が若干背丈が上なので、傾けた片腕がほんの少し痺れていた所だ。
「グラストさんもありがとうございます。おかげで自分の実力を再認識出来ました」
ぺこりと頭を下げる。アンはそっと胸を撫で下ろした。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/4/16 22:58
クリオネ
来年度まで活動休止中〜♪
※注釈※
時折り過去話に手を加える事があります
(大きく変えた場合は報告します)
定期的なご確認をお願いします。
novelee様の不具合か、
長い文章の一部が
途切れている場合があります。