叶わないもの(4)
クラスの席順は今のところ出席番号順。綺羅くんは私の後ろの席。その綺羅くんの左斜め後ろの席にいる光輝くん。最近はこの2人と私の3人で話すことが増えた。光輝くんは天然といえば聞こえはいいがいわゆる馬鹿。私はいつもツッコミ役。そして綺羅くんは光輝くんとふざけたり、一緒にツッコミ役になったりする。この2人といる時間が私にとってかけがえのないものとなっている。
ある日、綺羅くんがいなくて光輝くんと2人の時に光輝くんが『美桜って好きな人いるのー?』と聞いてきた。すかさず「いないよー」と返す。『綺羅は?』なぜだろう。最近この質問をいろいろな人にされる。「綺羅くんは推しかな」これは私がその度に答えるいつもの回答。『そっかー』そう言いながら光輝くんはどこかに行ってしまった。
私は最近好きな人がいるのかどうかが曖昧でわからない。確かに綺羅くんは友達としてとても好き。ただ好きになるのが怖い。だから自分自身に「綺羅くんは推しなのだ」と言い聞かせている。「綺羅くんを好きになったら負けだ」と。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2022/7/25 12:02
yu_
私の実体験を書いていきます!
初心者なので多めに見ていただけると嬉しいです
共感していただけたり、読者の方々に読みたいと言っていただけるよう努力します