ひだまり。

ひだまり。
「お疲れ~」  頭上から声が聞こえた。上を向くと、カラスが私の方を見てクイッと眉を上げている。 「お疲れ‼ 今日も素敵なパーティーだったね‼」 「そうね」  私たちヴィランが日の目を見るこの季節には、毎日のようにパーティーが開かれている。私がお仕えしているジャファー様曰く、表向きはパーティーだけど、実は人間からエナジーを奪うという裏の目的があるものらしいけど。まあでも、私はそんなことは関係なく、折角のパーティーを全力で楽しんでいる。 「ていうか、あのファシリエ? とかいう奴、いつになったらエナジーちゃんと集められるようになるのかしら。アタシ達がどれだけ一生懸命踊ろうが、アイツが仕事できないようじゃ堪ったもんじゃないわよ」 「あー‼ そっか! 確かにそうだねっ。でもさ、楽しいから別にいいんじゃない?」 「全く……、アンタはどこまでも楽観的ね。羨ましいわ」  そう言って首を振るカラスの髪が嫋やかに揺れる。 「ねぇ」
おもち
おもち
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