第十五話
「みんなにはまだ早いかもしれないけど、もうすぐナイト試験、中級・上級昇格試験が始まるわね。」
天眼水晶事件から数週間後、『癒し』の授業後にトパーズさんがそうおっしゃいました。
「あのっ…、ナイト試験って一年目でも受けられるのですか?」
「えっ?受けられるけど…受ける人はそうそういないわね。」
「そうなのですか…。」
頭に天眼水晶事件で出会った、あのお客様の辛そうな顔が浮かんできます。私は、もっと沢山の『人間』の方々を救いたい。話を聞くだけじゃなく、ナイトとして…。
「わ、私っ、う、受けたいです!」
「えっ?ドール、本気?」
ムーンたちが驚いています。
「でもドール、すごく大変なのよ、なにしろ先輩方しかいないんだし…。見習いを三、四年やってから受ける子もいるのくらい、難しいのよ。」
0
閲覧数: 18
文字数: 1993
カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2024/5/26 9:47
月宮ちさき
中学3年生の月宮です。
演劇部
よろしくね。