第四話 森の嫌われ者 後編
…ポシェットからポーションを取り出し、一気に飲み干す。子供の頃魔素中毒を何度か経験したことにより、耐性はあるがもって3分だっただろう。
微かに低い唸り声が聞こえた。振り返らずともわかる。
「…まずい、近頃見かけないと思ったら…。なんでこんなところで魔素に当てられてるのよ…」
そこにはよだれを垂らし、鋭い目でこちらをみる狼がいた。それも魔素に当てられ、凶暴化したやつだ。
ゆっくりと歩きながらカウントダウンを始める。8… 7… 6… 5…
(…一か八かやるしかない!!)2… 1 !
『バインド‼︎』
カウントが終わった瞬間に振り返り、呪文を唱える。そして周りの蔦が伸び、狼に襲いかかる。完全に拘束できる訳ではないが、彼女が逃げるには十分な時間が稼げた。
(走れ走れ走れ走れ‼︎…)ポーションも走りながら飲んでいるため、まともに体力は回復しない。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/6/26 12:50
最終編集日時: 2025/6/27 12:45
卸売生姜
はじめまして。私は卸売生姜というものです。