第2章…【いちご味の恋】

 私は今、翔和くんの部屋の前にいます。  どうしてここにいるのかと言うと、先程まで翔和くんと一緒に歩いていたのですが……途中で別れることになったからです。 『悪い、これからバイトだから』  バイトに行くと言って別れたのがつい5分前の出来事。ふぅ……」  大きく深呼吸をして、心を落ち着かせてから扉をノックしようと手を伸ばし…… 「凛ちゃん?」 「ひゃぁ!?」  後ろを振り向くと、そこには琴音さんがいました。 「ごめんね。驚かせるつもりはなかったの」  い、いえ。こちらこそ変な声を出してしまってごめんなさい……」
ひぐらし
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