夜の果てまで

「せんぱ〜い!わたし忙し死しちゃいますよ〜っ⁉︎ど〜にかしてください〜‼︎休みたい疲れたおうち帰りたい〜っ‼︎」 「やかましいわ!喋る暇があるなら手を動かして!」 「先輩の鬼畜!鬼!悪魔〜っ!」 後輩である少女の嘆きに苛立ちを覚えながら、私は必死に資料に向き直った。全くの同意見ではあるが、やらないと終わらない。ならば早くやって一秒でも早く帰りたい。そんな気持ちで、私はペンを握る。 …この多忙地獄の始まりは、早一週間前。
卯月
卯月