惰性以上、情熱以下 ⑬
こんなに絶望した日はなかった。
自分名義で借りてる部屋なのに帰る事も出来ず、友達は皆んな仕事で不定休の私に付き合ってる程、暇じゃない。ただ悔しくて思いっきり泣きたくて、初めて一人でカラオケに入った。せっかく歌いたい放題なのに恋の歌しか知らない。気を紛らわそうとスマホを見ようとしたら、財布しか持って来てない事に気が付いた。何年間分の不幸が一気に来たような気分だった。
(外は雨なのかな……。
こんな事なければ今頃、家具見てたんだな。)
ただ、私は流れる画面を茫然と眺めていた。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/1/30 13:05
最終編集日時: 2024/2/2 14:31
DORRY
思いつきのストーリーを書いています。記録用でもあります。
恋愛、BL、家族、友情、テーマはいろいろです。