桜の花が降る頃に

桜の花が降る頃に
「あの桜の木が満開になった頃に、もう一度会いにくるね」    そう言って君は笑った。  車椅子を押して桜吹雪の中に消えていく君の姿を、僕はただ見ていることしかできなかった。  夏になった。  ジメジメとした湿気を帯びた梅雨が開け、太陽が燦々と顔を出し始めた。  秋になった。  紅葉の葉っぱが地面を彩り、世界を赤く染め上げる。  冬になった。
白崎ライカ
白崎ライカ
アニメ、ファンタジー、剣戟アクションが好きです。 最近はノリと勢いで詩をよく書いています! 自分の好きな時に書いてるので、 不定期投稿です。 今更ですが、誤字癖があります。 温かい目で見て下さると作者は喜びます! 使用しているイラストは画像生成AIで作成したものです! よろしくお願いします〜