ワインの血
「私の身体にはワインの血が流れている」
新宿にある古い雑居ビル2階のバー、そのカウンター席で、ワイングラスを片手に女はそう言った。
「へー、そうなんだ」
隣に座る男は興味なさそうに答え、ウイスキーのロックを口に運ぶ。
「そうよ、私は毎日ワインを飲み続けているの。私の身体はワインでできていると言っても過言じゃないわ」
男はため息をついた。そして、心の中で彼女に向かって言う。
『白ワインを飲みながら何言ってるんだよ。せめて赤ワインを飲みながら言ってくれよ。もしくは、君の血は白いのか?』
心の中で言いたいことを言い終え、男は作り笑いをして彼女に言った。
「そっか、かっこいいね」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2021/11/26 16:15
Jumpei
最近本を読み始めました
家にダンベル欲しい