『誰もいない世界で出会った君は』

 目が覚めたとき、世界は静かすぎた。  いつもなら遠くから聞こえる車の音も、隣の部屋の生活音も、何もない。耳が詰まったのかと思って指で押さえてみたが、違う。音そのものが、消えている。  窓の外を見る。  街はそこにあった。電柱も、コンビニも、信号機も、全部そのままだ。ただ、人がいない。  玄関を飛び出した。靴もまともに履かず、冷たい地面を踏みしめながら走る。
獅勇
獅勇
はじめまして だいぶ下手ですが良い作品を書けるように頑張ります!