追憶の旅へと立つ

追憶の旅へと立つ
 部屋には壁一面に“記憶”があり、それは起きたばかりの鈍い脳に突き刺してくる様だった。これがいつもの朝だった。しかし、今日は少し違った。  憶えの無い貴女が隣に居たから。  「誰?」  貴女はクスッと笑うと薄く小さい唇を開いた。  「私はシャイン!魔法使いだよ〜!」  貴女はおちゃらけた様に言うと。破顔した。人生を心の底から楽しそうに遊んでいる人だなと思った。  貴女は薄墨色の髪を腰まで下ろしていて、檸檬色の瞳をしている。そして深めに白色の魔女の帽子を被っている。実に魔法使いらしい格好をしている。背は私より少し高めだろうか。  「シャインさんなぜ私の部屋に入っているのですか?」
雨傘  凪
雨傘 凪
皆様こんにちは雨傘凪です。趣味程度で小説を投稿していきます。 ちょっとした自己紹介↓ 絵を描く事と小説を読む、書く事が好きです。好きな食べ物はお茶漬け。 好きな色は青系統。 ※学生なのでテスト期間中は投稿が出来なくなります。