貴方に送るセレナーデ

彼は言う。 「愛しているよ」 彼女は言う。 「私もよ」 月明かりに照らされる部屋で、一人ワインを呑みながらいつしかの記憶にいる彼女を思い出す。 数年前のことだろうか、この部屋で確かに彼らは愛し合っていた。 彼の呑んでいるワインは彼女が好きでよく買っていたものだったのだが一緒に呑む未来はなかった。
光野
光野
光野 こうの だいたい、経験したものを作品にしております。