始まり

始まり
「伊流霞で御座います。御御首頂戴させて頂きます。」 目の前の女はそう言った。長い睫毛を乗せた切れ長の目、高い鼻、色白の肌、線の細い体。忘れもしない。あの時のままだ。 「あら〜。カスミン久しぶりですね。私は現在ニート満喫中です。」 私は、戸惑いを隠し、そう述べた。 「はっ。相変わらず底辺ね。」 「そんな社会のゴミを滅却するのが私の仕事。かかってきなさい。」 そう言ってから直ぐに襲いかかってきたので戦いへと発展せざるを得なかった。 だが、その時私は、先程の霞の一言で忘れもしない二人の始まりの日を思い出していた。 「なに?ここ。ひろいねー。」 何十階もある巨大なビルに一人の幼女と一人の男が入った。巨大企業のオフィスのような雰囲気の内装だ。大勢の人間がいる。男女比は圧倒的に男の方が多く、強面の者も大勢いる。
熟考する無鉄砲
熟考する無鉄砲
地雷はなく、どのジャンルも嗜みます。よろしくお願いしまーす。