現代侍 最終章 其の19

現代侍 最終章 其の19
天城才賀が通う高校、逢刻高校へ不法侵入した鞠家牡丹は、早々に清水と名乗る男子生徒に見つかったが、幸いなことに天城才賀の後輩であったため、現在、彼の案内の元、天城才賀の所まで向かっている最中である。 「私が部外者だって、どうして分かったの?」 牡丹は、清水に問う。 「こんな綺麗な方、うちの高校に居ませんから。それにジャージも、よく見たら違うし、案外分かりますよ」 そっか。 侵入できたのは、本当に運が良かっただけということか。 今はもう、本物の生徒と歩いているため、疑われる事もないだろう。 てかこの子、一年生だろうに、それに、こんな童顔で、さらっと嬉しいことを言ってくれる。 「この廊下の突き当たりが、道場です」 迷路のような廊下を結構な回数曲がった後、清水は廊下の先にある障子風な引き違い戸を指差した。
P.N.恋スル兎
P.N.恋スル兎
嫌なことは嫌々やれ。 好きなことは好きにやれ。 名前は、兎年から始めたのと、DoDが好きなのと、ポルノグラフィティが好きなのでそこから取ってます。