遠い足音
お題「気遣い」
彼女の自宅の下駄箱に、見慣れないブランドロゴの入ったシューズボックスがあることは知っていた。
それがスニーカーではないことも。
だからといって、その靴の中身が黒のハイヒールだったなんて予想はしていなかった。
う、わっ……⁉︎
カツ、カツ、と上品に音を立てて彼女は颯爽とこちらに向かってくる。遠くから俺を捉えた彼女は、ヒールのせいか駆け寄ってくることはなかった。早足になるわけでもなくひらりと控えめに手を振る彼女に、俺のほうが待っていられない焦ったいわずか数メートルに、たまらず俺が急くように詰めてしまった。
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カテゴリー: お題
投稿日時: 2025/10/19 16:19
木のうろ野すゞめ
雰囲気小説を書く人です。
毎週金〜日曜日の間になにかしら書きあげていきたいです。
現在は主に「書く」「書く習慣」にて生息しております。
2025/8/16〜
※作品は全てフィクション
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