私のフレンチトースト

私のフレンチトースト
 たまにあるなんの予定もない日曜日。昨日とも一昨日とも気温は変わらないはずなのに、日曜日というだけで窓から差し込む日差しはわずかに柔らかく感じる。  私をまだ夢の世界に案内しようと骨を砕いている__無論、ほんとうは骨などない__布団に無理やり別れを告げ、支度をする。  顔を洗う、着替える、髪をくくる。「、」の箇所で“猫を触る”を入れつつ、いつものルーティンをこなす。時計の針は、十二の文字盤で出会おうとしているところだ。 「あ、フレンチトーストつくろ」 急な思い付きを拾ってくれるのが日曜日のいいところである。日曜日を褒めつつ、冷蔵庫を開ける。……牛乳がない。 「フレンチトーストやめよ」 いらないものは多いのに、必要なものはない。人生ってそういうものだ。仕方ないので食パンのまま食べようと棚を開ける。 「パンもない」 いらないものは多いのに、必要なものはない、を再び噛み締める。スーパー行きを決意。
ひるがお
ひるがお
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