消費期限

消費期限
 冷蔵庫の中を整理していて気がついた。明日、鍋の素の消費期限だ。ボトルにしっかり印字されている。  この暑い時期に鍋か。しかも、キムチ鍋の素だ。辛いと暑いのダブルパンチだ。  仕方ない、鍋の具材を買ってこよう。ヨレたTシャツとジーパンに着替え、サンダルを履いた。  外は容赦なく太陽が照りつけ、陽炎も出来ている。アイスクリームも一緒に買ってこよう。額の汗を拭い、スーパーへの道を急ぐ。  そこで偶然出くわしてしまった。あの後ろ姿は、三ヶ月前に別れた元カノだ。  気づかれずに済めばいいなと歩くスピードを遅めたが、一緒に信号に引っかかってしまった。  彼女は振り返る。 「……景」
ナナミヤ
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ファンタジー、時々現代なSSを載せています。エッセイも始めました。 気まぐれ更新です。 フォロー、♡、感想頂けると凄く嬉しいです♩ 他サイトでは連載小説など、小説家になろう、カクヨム、NOVEL DAYSで投稿しています。Prologue も始めました。 必ずフォロバする訳ではありませんので、ご了承下さい*ᵕᵕ お題配布につきましては、連載している『お題配布』の頁をご確認下さい。 小説の著作権は放棄しておりません。二次創作は歓迎ですが、掲載前に一言でも良いのでコメント下さい。 2025.1.23 start Xなどはこちらから↓ https://lit.link/nanamiyanohako お題でショートストーリーを競い合う『NSSコンテスト』次回2025.9.1.開催予定です。 第1回優勝者  ot 様