君と桜の木の下で 第1話

君と桜の木の下で 第1話
ここは夢なのだろうか? 私はそう自分に問いかける 目の前に広がるのは自室では無い かといって外でもない 何も無いのだ。 誰かの声が聞こえる 私の名を呼ぶ声が 「~!」 音にはなっている だが言語としては認識できない 「ピーピー」無機質な電子音が聞こえる 「はっ」僕 綾瀬湊は布団を剥がし、身を起こした 目の前に広がるのはダークグレーの天井 同系色の時計 木製のクローゼット... とどれも男子高校生の部屋ではなく、インテリサラリーマンの部屋と言った方がしっくりくるような家具が並んでいた
涼夏清華
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