その理由は

夜は好きだった。 昼間は人の話し声や雑音で落ち着かない。 けれど夜になれば、世界は静かになる。 私は窓際の椅子に座り、本を読む。 ページをめくる音だけが静寂を切り裂き、部屋に響く。 その時間が何より好きだった。 ……だった。
寿季