現代侍 最終章 其の16

現代侍 最終章 其の16
「拙者も学校に行きとうでござる」 宮本武蔵を追う侍と鞠家牡丹の作戦会議は、夕暮れ、鞠家家のリビングで始まった。 「ほ、本気でござるか」 侍は至って真面目に提案しているようだが、一体どこの女子高生が侍を従えてスクールライフを送れるというのだ。 このご時世、瞬く間にSNSの槍玉に挙げられることだろう。 あいにく、さすがに我が校の制服━━━特に男子用の制服━━━ましてやこの侍の背丈に合うものなど、我が家には用意はない。 和装でなくてもこの背丈と顔貌で十分目立つと言うのに。 「拙者忍ぶのも得意でござるゆえ、牡丹殿に迷惑はかけないでござるよ」 「ほんとかなぁ……?」
P.N.恋スル兎
P.N.恋スル兎
嫌なことは嫌々やれ。 好きなことは好きにやれ。 名前は、兎年から始めたのと、DoDが好きなのと、ポルノグラフィティが好きなのでそこから取ってます。