第七十八話
「お父様は助けなくて良いのかな〜?」
道明が、にこにこしながら大助に訊ねた。
「父上を馬鹿にしないでください。」
そう言った大助は、地面を一蹴りし、道明に刀を振るう。道明も短刀で応戦した。と、大助の右頬を生暖かい風が撫でた。嫌悪感を感じた大助がそれを避ける。と、顔のすぐ右を道明の短刀が通り過ぎた。避けられると思っていなかったのか、少し目を開いた道明は、冷静に大助の顔を殴ろうと、そのまま右に腕を振る。大助の右頬に、道明の裏拳が入った。が、大助はそんなことも気にせず、驚いていた。これか、海野が稽古の時に言っていたアレは。
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「大助様、見るのでは無く、感じるのです。その場に流れる、風を読んでください。」
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/10/18 9:44
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
澄永 匂(すみながにおい)
連載中の作品は、金、土曜日辺りに更新予定です。多忙ゆえ、更新しない週もあります…。
大学生&素人なので文章がぎこちないですが温かく見守ってください。
中学生の頃に作っていた話(元漫画予定だったもの)を書けたらいいなと思い、始めました。