追憶の名残〜blue side story〜 第8章 過去へ繋がる森Ⅱ

追憶の名残〜blue side story〜 第8章 過去へ繋がる森Ⅱ
「それ……」  鈴の音のような声に、肩が震える。 「ちょっとね」  しまった。見られてしまったものは取り消せない。  胸元にネックレスを仕舞い、ミユの顔も見ずにフォークと皿を取り上げた。そのまま廊下へと進む。  このリングは君のものなんだよ。そう言えたなら、どれ程楽だっただろう。  重たいと思われたくなかっただけではない。このリングの存在を知らないミユの反応を見て、自分自身が傷つくのが怖かったのだ。だから、毎日身に着けていたとしても、人目に晒すことはなかった。
七宮叶歌
七宮叶歌
恋愛ファンタジーな連載と、ファンタジー、時々現代なSSを載せています。エッセイも始めました。 フォロー、♡、感想頂けると凄く嬉しいです♩ 他サイトでは、小説家になろう、カクヨム、NOVEL DAYSで投稿しています。 NSS、NSSプチコン優勝者、合作企画関係の方のみフォローしています*ᵕᵕ お題配布につきましては、連載している『お題配布』の頁をご確認下さい。 小説の著作権は放棄しておりません。二次創作は歓迎ですが、掲載前に一言でも良いのでコメント下さい。 2025.1.23 start Xなどはこちらから↓ https://lit.link/nanamiyanohako お題でショートストーリーを競い合う『NSSコンテスト』次回2026年1月1日開催予定です。 優勝者  第1回 ot 様  第2回 ot 様 NSSプチコンテスト 優勝者  第1回 黒鼠シラ 様