音
 とはいえ、僕は心配しがちな所があるから全く心配しないなんてことは珍しかった。きっと帰ってきたら健太を適当に隠してやり過ごせば良いとでも心の片隅で思っていたのだろう。  実際に妻が帰宅することはなく、健太は夜中に工事を終えた。  一千万円報酬を彼に支払うと、彼は帰って行った。これが良いボーナスになっているんだと彼は喜んだ。下手したら彼が会社から受け取る年収より高いのだから、かなり良い商売だ。  それから数日妻のいない期間が続き、帰宅予定の日になった。  帰るのは午後九時とのことだが、夕方もリスクを考えて他のどの女とも会わなかった。
素人作家
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読みやすくて面白いお話を書きます!