天使の梯子

天使の梯子
 私はひかり、つい先日双子の妹が死にました。名前はあかり、明るい子になってほしいと母がつけたのです。あかりは何をやってもダメで、おまけに暗い子でした。もうずっと、笑った顔を見ていません。今考えれば私は嫌われていたのでしょう。 そんな妹ですが世界にたった一人の妹です。    私はあかり。ひかりは、私が殺しました。ひかりと呼ばれれば、私はひかりになるし、あかりと呼ばれれば、私はあかりになった。ひかりは私だし、あかりも私なのです。  嗚呼、私はなんて幸せ者なのでしょう。優しい姉が居て。きっと姉も許してくれるでしょう。私は姉に依存していたようです。
東雲ゆえ