犬の気持ち その15
節分とやらの次の日。
青が、神妙な顔つきでこちらを見ている。
「ぽち、恵方巻や」
だからなんだよ。
「恵方巻なんやけど……、どうしよう」
お前は、もう少し分かるように話せ。文脈がなさ過ぎて、何も推測できないんだよ。
「これ、実はぽち用に買ったんやけどな。『冷静に考えると、一点の方向を向いたまましゃべらずに飯食うとか、犬には無理や』って話になって、食卓に並ぶことはなかったんよ」
確かに、食べるときに確実に下を向くからな。地面以外のどこかをずっと見て食べるのは、無理だな。
そういうことなら、青たちが食べればいいだろう。
「本来なら、今日の昼にでも普通に食べればいいんやろうけどな?」
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/15 4:39
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。
あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。
カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。