マイカ・ナイト
マイカのことなら何でも知っている。
部屋着の色やパジャマの柄まで知っている。もっと言おうか。下着の色までわかる。
マイカがむかし、自分のことを「マイカ」と呼んでいたことも、後になってそれが恥ずかしくなって「わたし」に変えたことも知っている。
マイカが中学三年生になったことも。通学路で、変な怪しい男に付き纏われてることもだ。知っている。
マイカの母さんが言っていた。
「警察に相談した方がいいかしら」
うんうん、その通り。
僕はとても、耳がいいのだ。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2021/8/28 8:48
sae(嫁野さん)
小説、特に純文学のようなもの。エンタメにはちょっと遠い。