可哀想な人ね
もしも、輪廻転生があるのだとしたら。
私はまた、貴方の元に行きたいの。
別にお金持ちや、有名人。凄い人のものになりたい訳じゃない。
間抜けで、馬鹿で、お人好しな貴方の傍にいたいのよ。
私は小さな頃に捨てられたの。酷い話よね。滝みたいに土砂降りの雨の中よ?酷く寒かったのを、今でもよくよく覚えているわ。前の飼い主は無責任な人だったの。まだ子猫の私を捨てたの。
公園のベンチの下で、震えながら泣いていたの。涙で前が見えなかった。お腹はペコペコだし、不安で仕方がなかった。
「うわぁ、猫だ。」
貴方はそう言って、優しく私を抱き上げたわね。ボロボロの私を。
家に連れ帰って、まず何をしたか覚えているかしら。シャワーよ。
貴方、間違えて冷水かけたの、まだ忘れていないわよ。あの時、貴方を引っ掻いたかしら。ごめんなさいね。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/3/5 15:11
まる
学生です。
思いついたのを文章化しているので、内容は浅いです。
マイペースに投稿するつもりなので、よろしくお願いします!