第六話 入部届けと掠れた口笛

第六話 入部届けと掠れた口笛
 「なんの心境の変化だ?」  ニッシーは休み時間に入部届けをせっせと書いている俺を覗き込むながら言った。  もちろんVR部のだ。  奴らの監視という名目なんたらで気づいたら俺まで入部する羽目になっていた。  ポケットに手を突っ込んだまま、怪しい新興宗教に入会した親戚を見る様な目つきでニッシーは見てくる。  俺はため息を吐きつつ答えた。  「まあ、ゲーム好きだし、部活も良いかなあと
十五歳の早計
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