御天気騒動

─ガンジ・ガンジ・ガンガンジ 一点を核と据え、集積される無数の礫はやがて巨大な群をなす。 途方もない集積を終えたそれは鈍色に濁り、青を覆い隠す。 ぽつり。ぽつりと冷ややかな精が降り注ぎ、地を打った小粒は小さな声を上げる。 次第にそれらは肥大化し、やがて大きな大きな産声と成った。 人は呼ぶ、これは恵みの雨であると。 「ちっ、最近の人間はいかんのぉ」 若々しい容貌に似つかない口調を携えた男子が一人。 「貢ぎ物の一つも置かぬとは」
じゃらねっこ
じゃらねっこ
ねこじゃらしが好きなので、じゃらねっこです。