第八十八話

真田家には、九度山に来て以来最大のピンチが訪れていた。浅い傷はいとも簡単に回復される超人的な二人相手に、こちら側は血を流すような怪我を負ってはならない。絶望的だ。真田の面々は皆(みな)、疲弊しきっている。 「ねぇ沙恵ちゃん、勝ち目あると思う?」 「ふふっ、五分五分ね。」 「七三の間違いじゃない…?」 心愛、沙恵、かえでが矢羽根で会話する。が、そこに恋雨が割り込むように、拳を突き出してきた。 「随分と余裕だな。」 「そうなの〜。余裕すぎてあたし、素数いっぱい数えちゃうもんね。一、二、三、五…。」
澄永 匂(すみながにおい)
澄永 匂(すみながにおい)
金・土曜日辺りに更新予定。更新✖️週あり。 素人なので文章がぎこちないですが、温かく見守ってください。 中学生の頃に作っていた話(元漫画予定だったもの)を書けたらいいなと思い、始めました。