02 狼少年シークエル ナナフシヒカリ公園ノ巻
02
『何処と無く空から堕ちて来た白い羽根を拾った先生は、森の中の大勢の人で賑わう釣り堀を見つめ、今迄僕も見た事の無い、それはとても暗い顔をしていたんだ』
……僕の中で元担任の妻を名前で呼ぶに何か釈然としない事から、『先生』と今でも呼んでしまう時期が時折訪れる、そんな時期の休日に先生と島の観光的施設である大きい公園を訪れる。
その公園内部は、半分は森を利用した様々な娯楽施設と、もう半分は、その先に海が広がり見える、黄色い花が一面に咲いた丘がいくつも連なり広大に広がっていた。
その日は涼しく天気も良い事から、まずは、その連なる丘を繋げる様に伸びる、人が三人横に並んで歩ける幅の散道を歩く事にした。
その道を先生の斜め後ろを歩いているとふと、初めて何かのピースがハマった気がした、それは幸せだった。
今日の今迄僕は何かに怯えていた。
理由はわからないけど、その怯えがその時は無く、何か遠くに行ってしまった、やっと行ってくれた気がした。
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文字数: 1406
カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/7/29 5:44
最終編集日時: 2025/8/1 11:54
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
仙 岳美
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