Young Adult

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「囚人番号1724番、出獄。」 冷たい声と靴音が、石造りの廊下に響く。 鏡に映った自分は、ただの「抜け殻」だった。 高校を卒業することもなく、大学も失敗して、担任教師を刺して、刑務所に入った。 行くあてなんてどこにもない。ネグレクトだった両親は離婚して、それぞれ別の家庭を築き、「礼子なんて人は知らない」と言い張っていた。 私は、ただ一人の「余り物」だった。 私は本当に、何も持っていない。
かつらな
かつらな
現役女子高生、17歳。 かすかな痛みと夢の残り香を言葉に変えて、生きている証を綴る。