深夜0時の紅葉狩り
『20分後に迎えに行くよ』
一体何時だと思ってこんな連絡を寄越したのだろうか。呆れつつも時間に間に合うように支度をする。
彼が時間に無頓着なのは今に始まったことではない。まだ日の登らない早朝から海に連れて行かれたり、日が暮れてから延々とドライブをしたこともある。
振り回される度にうんざりするのだが、最終的には自分も楽しんでしまっている。彼に付き合うようになって半年もすれば、そんな滅茶苦茶な誘いも楽しみになっていた。
「おまたせ」
彼は20分きっかり計ったかのように到着した。そこだけはいつも妙にきっちりしている。
「今日は何処行くの」
「それは着いてからのお楽しみ」
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カテゴリー: お題
投稿日時: 2021/11/15 8:42
綴木 継人
気ままに書いたりしてます。