空
夏の空だと思った。
季節は春にもなりきっていない、
木々は裸で、ひんやりした風を受け、なびいているのに。
ほんの少し熱い日差しの中、青い空にどすんと身構えている分厚い雲を見て、そう思った。
眩しさに目がくらみ、目線を落として数歩進む。
体育館の前を通ると、3人ほどの女子がこちらを見ているのがわかった。
見られている。
その途端、心臓がきゅっとなり、息が苦しくなった。
何食わぬ顔で、だけど先程より足取りを速めて通り過ぎた。
見るなよ、と心の中で呟いてから、もう一度空を見上げると、そこにはもう夏の空はないように感じられた。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2024/3/12 4:07
憂桜
主に恋愛ものとか、綺麗なお話が書きたいです。よろしくお願いします。