お題 写真 つづき

お題 写真 つづき
 ぼくの歩く先で彼女の足音が重なる。音だけを頼りに彼女を追い、不意に何か大きなものの影が見えたような気がした。  少し歩くと立ち止まる彼女の背中も見える。近づくと、まわりの霧が急に晴れていった。空はまだ似たような乳白色のままだったけど、風景は一変する。  砂利と思っていた地面は細かな砂で、目の前には石造りの大きな四角錐が堂々と鎮座していた。ピラミッドだ。 「これ……」  ぼくが戸惑っていると彼女は微笑む。仕掛けた悪戯が成功して喜んでいるような、無邪気さを湛えて。
かじか
かじか
底辺低空飛行労働者。下層階級出身なので日本語はあまり上手くありません。なにとぞよろしくです