怒りの向こう側

怒りの向こう側
 俺の恋人を奪ったやつはこう言った。 「金にだらしないあの女が悪いんだ。じゃなかったら殺さなかった」  全ての罪を彼女に擦り付け、自分は逃げようと言うのだろうか。  やつの裁判も全て傍聴した。しかし、やつが謝罪の言葉を述べることはなかった。  判決は禁固十年――人の命を奪っておいて、納得できる刑罰ではない。  殺意には死を。今でも俺はやつの極刑を望んでいる。  雨の降る夕方にビニール傘をさし、一人でコンビニに向かう。雨音も、しっとりと濡れる靴も、あの日のことを思い出させる。  コンビニの前で、ある男性とすれ違った。髪型も違うし、髪色も明るい。だが、彼の纏う雰囲気が少しだけやつに似ていた。一瞬にして怒りが沸き起こる。
七宮叶歌
七宮叶歌
恋愛ファンタジーな連載と、ファンタジー、時々現代なSSを載せています。 フォロー、♡、感想頂けると凄く嬉しいです♩ 拠点にしていたNOVEL DAYSのサ終に伴い、ノベモア、solispia、caita、個人サイトに移転作業中です。 作業が終わるまで、なかなかNoveleeに投稿できないかと思います。 130万文字の移転頑張るぞ! NSS、NSSプチコン優勝者、合作企画関係の方のみフォローしています*ᵕᵕ お題配布につきましては、連載している『お題配布』の頁をご確認下さい。 小説の著作権は放棄しておりません。二次創作は歓迎ですが、掲載前に一言でもいいのでコメントください。 2025.1.23 start Xなどはこちらから↓ https://lit.link/nanamiyanohako お題でショートストーリーを競い合う『NSSコンテスト』第5回は2026.10.1開催予定です。 優勝者  第1回 ot 様  第2回 ot 様  第3回 除草機1号 様  第4回 黒鼠シラ 様 NSSプチコンテスト 優勝者  第1回 黒鼠シラ 様