140文字小説+α その122 「魔球」

 甲子園出場がかかった県大会。俺達は、1回戦からピンチになっていた。 「くそ、燃える魔球だと!?」 「どうすればいいんだ!」  部員みんなが、慌てている中。監督が口を開いた。 「……冷静に考えると、燃えてるから何なんだ?」 「……」  この試合。俺達はボロ勝ちした。 「くそ、俺の燃える魔球が破られるなんて……!」  相手チームの投手が、悔しがっていた。
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。