どこかのだれかさん 16

どこかのだれかさん 16
夏の夜。あたしは公園のブランコで遊んでいた。特に気配は消していない。「みえるひと」であれば、公園の怪異だろう。靴飛ばしをやりたかったが、生憎はだしだ。爪は全て剥がれていた 隣のブランコに少女が座っていた いつからそこにいた? 気づかなかった。綺麗な横顔だ。少女があたしを見た。顔が半分なかった。体も半分ズタズタだった。この世のものではなかった 「お姉ちゃんはどこから来たの?」 半分残った口で流暢に話す。服装は無惨に裂けてはいるが、制服らしかった。小学生くらいだろうか。あたしはコミニケーションが苦手だが、相手が霊であろうと話したかった
ポックリあたし
ポックリあたし
しんでます