第5話 それぞれのスタート

第5話 それぞれのスタート
一週間が経ち、私は殺し方や脅迫についてかなり詳しく調べた。凶器の入手は親がいるこの家にいる限り難しいと判断し、身近なものを凶器として使うことにした。そして、殺すときに一番重要なのが“技術”だ。もちろんそんな技術を持っているはずもなく、私は更に一週間ほど悩んだ。悩んだ末出した決断が、特訓をすることだ。ネットで調べてできる限り、格闘術や刃物の回し方など近くの裏山に行って練習した。格闘術なんて簡単にできるわけない、そう思うかもしれないが私はそもそも完璧な完全体を目指していない。技術や、立ち回り方について少しできればいい。強敵を相手にする訳でもないんだから。クラスの連中なんて完璧でなくたって、少しでも出来れば殺れる。散々アイツらの殴りを、蹴りを受けてきた、確信と言える。そいつらをやったあとは何も考えていない。四十人もやれば少しは慣れるだろう、それでクズどもを殺ろうか。ああ、復讐が楽しみだ。そう考えながら練習と同時進行で計画を考えること一ヶ月、ようやく待ちに待ったショーの始まりだ。 時は遡り、一ヶ月前−−鹿湖 勇馬 気がついたら俺は自分の部屋で寝てた。そうだ、あの会場にいて突然意識がなくなって…そんな事より、アレって本当に人殺すのか?ごっこ遊びだよな?ままごとだよな?アイツらのやり取り聞いてっとまじで怖くなってきたんだ。進行役とか言ってた女が説明してる間、あの長ぇドレス着たやつと白衣羽織ったやつが小声で楽しそうに話してたんだ。 「よろしい?白衣着たお嬢さん、理華さん…でよろしくて?」 「うん、いーよォ?」 「お嬢さんだったらどの道具で殺します?」 「んーとねぇ、あたしだったらぁ、毒!」 「毒ですか!毒も素敵ですよね!なんと言っても処理が楽ですし、簡単に仕込めちゃいますよね!」 「ぅーん?」
くれぴぃ
くれぴぃ
小説を作るのは初めてです。週に1〜2回ぐらいのペースで投稿します。基本連載の物語を投稿しますが、たまに読み切りも書きます。 Twitterはやっていませんm(*_ _)m