第九話 怪我
もう少しでホイッスルという所で、ここぞと言うタイミングで、一点ビハインドで残り一二秒と言うところで、俺にボールが回ってきた。こちら側から見ると決めれば勝ちだが、相手目線で見た場合、まぁ止めれば勝ちということになる。
「走れ!大輝!いっちまえ!」
声を出しているのは誰かとコンマ一秒考えて、大野先輩だと分かった。
(そうだ、監督も俺を出したんだから…)
心の中でうんと頷き、あのゴールに手をかけるため、走り出した。股にボールを通し、後ろからもってくる。相手もやはり必死なようで、その基礎的なこともまともにブロックできていなかった。俺は、それらを躱しながらゴールの真下付近へたどり着いた。そのまま勢いに乗ってジャンプしようかと思ったその時だった。
抜かれたひとりの選手が俺に突っ込んできていた。
「俺らも、負ける訳には、いかねぇんだよぉ!」
「ゔっ…」
つい声が出てしまった。ジャンプ中である俺の背中目掛けて拳を飛ばしてきやがった。幸い腹は逃れたが、俺のふくらはぎに直撃したのだ。そのまま俺は“頭から”倒れて、ちょっと痛いとだけ感じた後の記憶はさっぱりない。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/9/4 7:11
真夜中毒
貴方は夜が好き?
私は好き。
でも人間は夜行性じゃないから、必ず母さんに叱られなきゃいけない。
こう見えて中受をする6年生で、まだまだ色々な意味で未熟。
私が未熟だろうと、そうではなかろうと、
どちらにせよ、結末的には夜を好きにならなければいけない道を歩むんだろう。