誰そ彼

誰そ彼
その日、小学生だった僕は居残りでドリルをさせられていた。 平成初期は未だ、昭和の風土が残っており現在のようにコンプラなどの意識は皆無だった。 ちょうど今くらいの、11月にもならない10月の終わり。 夕日が差し込む教室で、僕は一人「早く帰りたい」と焦っていた。
徳永
徳永
何故だか分からないけど、いつの間にか文章を書いてしまう病の大人。少し暗めの短編多め。