犬の気持ち その31

「ぽち、雪って何なんやろな……」  知らんけど。  すっかり気温も低くなり、秋から冬に変わった頃。青は、外を見ながら黄昏ていた。 「外へ散歩に行くのが、こんなにも億劫になるとは……。雪は、恐ろしいもんやな……」  おい、まさか散歩に行かないつもりじゃないだろうな。  確かに今、外は雪が降っている。外は寒いだろう。だが、それだけなんだ。それを我慢すれば、いい景色が広がっているはずだ。  ほんの少しの勇気でいい。それだけ、世界が変わる。 「ぽち、雪は滑って危ない。ぽちも足が冷えてしまう」  まぁ、そうだな。 「よって、今日の散歩は――」
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。