慈悲転生〜神をも認める不幸者の少女は、精霊王に拾われる〜
1 不幸者に転生という名の慈悲を
母親は、私を産んですぐに捨てた。
それを、どこぞのおじさんが拾って四歳まで育ててくれた。おじさんは私の四歳の誕生日に、プレゼントを買いに出かけたきり帰ってこなかった。どうやら車に轢かれたらしい。
その後、おじさんの親戚の叔母さんが私を引き取ってくれた。だけど叔母さんは、可愛げのない私を気味悪がり、次第にまともに育てることをしなくなっていった。その育児放棄が明るみに出て、彼女は捕まり、私は施設に引き取られた。
そこでも散々だった。私に優しくしてくれたのは、大人だけで、子供達は私を仲間はずれにしたり、嫌がらせをしたりして遊んでいた。でも、相手にしてたら相手の思う壺だと思って、今度は私から距離を置いた。一人で本を読んで、一人で絵を描いた。時々大人と話すこともある。とにかくずっと本を読んでいた。中でもファンタジー小説は、特段好きだった。ファンタジーばかり読んでいたら、ある日ガキ大将に「やーいオタク!」と罵られた。だけど不思議と怒りは湧いてこなかった。もはや、どうでも良いと感じていたのだろう。
そんな私を気にかけてくれた唯一の子供がいた。その少女は私に優しく微笑み、抱きしめて話しかけてくれる。ガキ大将からも守ってくれた。とてもとても幸せだった。
しかし、彼女と出会って三年。彼女は、ある日突然いなくなってしまった。黒い車から一瞬だけ覗いた黒縁の笑顔の写真と棺桶。俯く黒い服の大人達。みんなの涙と重い空気。それで全てを察した。その日からはずっと泣いた。何が彼女を殺したのかなんて分からないのに、それなのにいつもソイツが憎かった。心を完全閉ざして、誰とも関わるのをやめた。
小学校の卒業が迫る頃、どこかの財閥の社長と名乗る小太りのおじさんが、私を引き取ると言い出した。優しい笑顔と落ち着いた口調、金持ちと養子縁組して娘になれば、お金持ちになれると、誰もが私を羨んだ。しかし、私には彼の中に渦巻く黒い何かが見えていた。コイツは良くない。そう思って、私は必死に回避しようとした。するとガキ大将が羨ましそうに睨み付けて来ていたので、「自分より良い人がいます。」と言ってガキ大将を焚き付けた。ガキ大将も嬉しそうにおじさんに着いて行った。しかし、後から知った事だが、おじさんには五人もの子供がいて、その内三人は将来有望な成人だと言うのだから、やはりろくなことにならなかったんだなと、引き取られなかった事に安堵した。
その後、私を引き取りたいと言う大人は何人か来た。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/11/28 14:35
最終編集日時: 2025/11/29 3:55
あいびぃ
自己紹介カード 発動!!!
【レベル】15
【属性】ちゅー学生
【習性】投稿頻度不安定、定期的に更新不可になる、フォローもフォロバも気分次第、❤︎とコメントくれる人を好む、困ったら募集に参加
【特性】どんな作品にもファンタジーが香る
【メッセージ】
初めまして、あいびぃです!
見つけてくれてありがとう♪
私自身、生粋のアニオタ・漫画オタなのでファンタジーが多めになってます…多分。
詳しいことは「自己紹介」にて!
まだまだ若輩者なので、応援よろしくお願いします!