「捨てる。」

「捨てる。」
知らない場所で目覚めたのは人生で2回目だ。 1度目は病室。 荒廃したこの土地で、銃で撃たれた私を3年も匿ってくれるような場所があるだけまだマシだった。 2度目はご覧の通り。 「ひさしぶりねぇ、シャオ」 暗闇から整った顔の女性が現れる。 「ええ、久しぶり。随分と荒っぽくなったのね?」 彼女は私の言葉に返事せずにこりと笑った。 が、目は鋭く、冷淡さを帯びている。 「睨まないでよ、せっかくの美人が台無しよ。」
ひばり
ひばり
もっと高みに 書きたいときに書くので気まぐれ投稿多め