僕らは確かに恋をしていた。(BL)
「ねえ、リョウは好きな人っている?」
煙草を吸いながら無邪気に訊いてくる君。
僕は曖昧に微笑み返すだけしかできない。
だって僕は君のことが好きなんだから。
君は吸いかけの煙草を口から離すと突然僕の顎をクイッと掴み荒々しく唇を重ねてくる。
「んっ…レンくん、いきなり何すんの…」
「リョウが答えないから。好きな人居ないならキスくらいいいでしょ?」
さっきまで無邪気に笑っていたのにいきなり真顔で見つめないでほしい。
レンくんはいつも僕の心を容易く奪ってしまう。
夢中になる。こんなチャラくていい加減な人を好きになっても良い事なんか何一つないはずなのに。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/1/21 4:12
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
柚月
創作が好きな30↑女子。
オリジナルの詩や短編小説を書いていきたいです。